ストレス四方山話

ストレスチェック後の面接指導 ICT面接の活用法 (ICT面接には場所の制約がありません。)

とある会社の人事担当者が、ストレスチェック後の面接指導希望者がでてきてしまい、何やら頭を抱えているようです。

人事担当:(初年度は面接指導0人だったし、今回も出ないと思っていたはずなのに…面接指導の希望が出てしまった。どうしよう…。上司に相談しよう。)

上司:「去年は希望者いなかったじゃないか。とにかくやらないといけないから産業医に面接指導を依頼してくれ。」

人事担当:「産業医の先生は、メンタルは専門外だから無理だと断られています。あと今回 面接希望をしているのは、地方の営業所の勤務者です。」

上司:「そんな話だったのか…もう忘れていたよ。でもまあとにかく地方での面接指導ができるところを調べてくれ。」

人事担当:「はい。(えー、どうしよう…困ったな。)」

上司から面接指導サービスができるところを探してくれと言われてしまった人事担当者。インターネットで検索するものの、何を基準に選べばいいのかが分かりません。問い合わせをしてみるものの、ストレスチェックシステムと面接指導がセットのサービスとなっていたり、全国対応可能だけれども費用が高かったり…。
そのような中、「ICT面接対応可能」という相談窓口を発見しました。人事担当者は、面接指導がきちんと行えるのか少し不安に思いながらも、早速その相談窓口に問い合わせをし、従業員の面接指導の段取りを行いました。

(面接終了後)
人事担当:「面接はどうでしたか…?」

従業員:「試しに受けてみましたが、親身に話を聞いてくれました。自分が気づいていない生活のアドバイスを具体的にしてくれたので良かったですよ。」

人事担当:「(ICT面接って思っていたほど抵抗がないものなのだな。) 」 

面接指導というと、対面面接を想起してしまいがちですが、厚生労働省のマニュアル(情報通信機器を用いた面接指導の実施についてhttp://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/150918-1.pdf)でも、ICT面接は可能とされています。ICT面接を受けるにあたり、基準はあるものの、分散事業所や地方で産業医の確保が難しい場合、ICT面接も1つの方法です。

「ストレスチェック」サービスの選び方

ストレスチェックの実施にあたり、大変苦労をしたという声を沢山聞いています。中には、無事にストレスチェックは行えたものの、「思ったほど受検率が上がらなかった」、「実施事務従事者の担当者自ら、ストレスチェック関連の業務に忙殺され、高ストレスになった」という意見も耳にします。これを毎年自前でやるのは厳しいということで、今年度は外部の力を借りようと情報収集している企業が散見されます。

検索サイトで「ストレスチェック」をキーワードに入れてみると、実にたくさんのサイトがヒットし、委託会社の広告が沢山あがってきます。企業の予算枠が決まっている中、できるだけ安いところに頼みたいところではありますが、安さだけで契約をしてしまうと、思わぬ落とし穴に引っかかってしまうことがあるため、注意が必要です。

<具体的には…>

  1. ストレスチェックを行う方法が、調査票(紙媒体のみ)もしくはパソコン限られていて、スマホやガラケーに対応していない。
  2. システム販売のみで、ストレスチェックの実施者は自分たちで別途に探さないといけない。
  3. 日本語版のみのチェックしかできない。

等が挙げられます。では、これらの問題を解消するために、どのような基準で選べばいいのでしょうか?

1.の場合、各従業員に1台ずつPCが貸与されていれば問題ありませんが、工場勤務や、PC操作に不慣れな高齢の従業員がいるような企業では、紙媒体で実施する方が望ましいでしょう。また、受検率を高めるためには、紙媒体、PCだけでなく、スマートフォンや携帯電話(ガラケー)も使えるようなマルチデバイス対応の会社を探すことをお勧めします。

2.の場合、チェックだけでなく、実施者もお任せできる会社なのかを確認してみましょう。委託会社の中には、実施事務従事者や面接指導を引き受けてくれる会社もあるので、企業のニーズに沿ったかたちで選ぶとよいでしょう。

3.「日本で作成されたストレスチェックがそもそも外国人にも当てはまるのか…?」という疑問はさておき、運用上は外国人労働者も対象となります。外資系企業や工場で外国人労働者を雇っている企業は、外国語も対応しているか、委託会社のHPで確認してみましょう。英語のみならず、中国語対応している会社もあります。

また、委託会社の中では、ストレスチェックの体制整備の相談やコンサルテーションを行うサービスも用意されていることがあります。これらを参考に、委託会社を決めてみると大きな失敗はないかと思います。 

因みに、弊社が販売提供している「メンタルチェック@クラウド」は、1.2.3.全てに対応しており、産業医によるコンサルテーションサービスも含め、リーズナブルな価格で提供しています。

スマートフォンを置いて森へ行こう

春になり、だいぶ温かくなってきました。通勤電車の乗客の多くは、寝ているか、スマートフォン・タブレットを使い、うつむいています。画面上でお仕事や勉強をしている人もいれば、ストレス発散にゲームや写真を見ている方も多いのではないでしょうか。

さて、最近では森林浴・森林セラピーが注目されています。2004年以降、厚生労働省と農林水産省、各研究機関において森林セラピーを予防医学的に効果があるかという実証研究が進められています。森林浴・森林セラピーは、五感(視覚・嗅覚・聴覚・触覚・味覚)を刺激するといわれています。視覚の要素として、緑、花や紅葉などの森林の景色、嗅覚要素として、森林特有の香り(フィトンチッド)、聴覚要素としては鳥の鳴き声、小川のせせらぎなど森林特有の音響、触覚要素として、樹木とのふれあい、また渓流魚や山の果実を楽しむ味覚要素が挙げられます。これまでの報告では、森林セラピーを行った後では、活気が上昇し、緊張・不安、抑うつ、疲労などが下がったことが明らかにされ、うつ状態の改善に有効であると示唆されています。この他にも、血糖値や血圧、ストレスホルモンを低下させ、リラックス効果があることが報告されています。

ではなぜ、森林浴にリラックス効果があるのでしょうか。これまでの研究では、自然環境の中にある「ゆらぎ」であるといわれています。森を散策している自分をイメージしてみてください。森を歩くと木漏れ日が輝き、樹木の香りを感じます。小鳥のさえずりが聞こえたと思えば、しばらく歩くと小川のせせらぎが聞こえてきます。歩く場所により、土が湿り、石のごつごつした感触を感じます。小川の水を飲みながら、水の冷たさを喉で感じます。歩く場所や時間帯、天候などによって、違う感覚を味わうことができます。このように、森林の中は常に微妙な変化が起こります。このような不規則な規則性を「ゆらぎ」と呼び、森林は最もゆらぎに満ちた空間であるといわれています。

最近では、森へ行くことで心身の健康増進を目的とした2泊3日の森林浴・森林セラピーのプログラム・ストレスチェックテストなどを提供している会社があります。このようなプログラムに参加するのも良いですし、家族や友人と森林浴へ出かけられてはいかがでしょうか。GoogleやInstagram、Facebookなどでは味わえない体験ができるかもしれません!休日はスマートフォンをオフにして森へ出かけてみませんか?
因みに、とあるストレスチェックシステムを提供している会社の社長は、森に入ってはいろいろとレアな物の写真を撮ってくるのも趣味のひとつで、日頃の仕事で溜まったストレスを抜く彼の大切なセルフケアの方法になっています。

カモシカの忘れ物

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ニホンカワネズミ 絶滅危惧種

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クマの自己主張

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サルの作った芸術

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ストレスは人生のスパイス(悪い話だけではありません!)

2015年の12月より、50名以上の事業場ではストレスチェックが始まりましたが、皆さま、結果はいかがでしたでしょうか?「こんなものに回答したところで何になるんだ」「こんな手間なチェックをするほうがストレスだ」などの声が沢山聞こえてきそうですが、どうせ年に1回するチェックなので、心の健康診断だと思って、うまく活用することをお勧めします。

さて、あなたは「ストレス」という言葉から何を想像しますか?多くの場合、ストレスがかかるのは良くない、ストレスは心身に悪いと思うのではないでしょうか。では、ストレスがない状態とはどのような状態でしょうか?おいしい食事やアルコールが飲むことができ、家族や恋人と楽しく過ごすこと…。他にも、買い物をする、ゴルフをする、釣りへ行く、アニメを見る、旅行へ行くなど、挙げればキリがないかも知れません。しかし、おいしい食事を食べるためには、予約が必要だったり、おいしいものばかり食べるためにはお金が必要だったりします。家族や恋人とずっと一緒にいると、時として喧嘩もしますし、離別することだってあります。このように、一見ストレスがない状態を想像しても、それを継続するためには、必ず私たちの頭を悩ませるストレスフルな事象が発生します。

最近の研究では、単にストレスは健康に悪いというのではなく、ストレスを受け、さらにストレスは健康に悪いと考えていると、死亡リスクが上がるということが明らかになっています。また、ストレスが悪だと考え、そのストレスを回避または減らすよりも、ストレスについての考え方を改め、受け入れることができれば、より健康で幸せになれるということも明らかにされています。

ストレスの学説を唱えたハンス・セリエ※も「ストレスは人生のスパイスである」と言っているように、私たちは生きていくうえで、ストレスとうまく付き合うことで、ストレスを悪ではなく、人生のスパイスとしてうまくコントロールしていくことができるのです。

※ハンス・セリエ(Hans Selye カナダ人の生理学者 1907年-1982年)は、ストレッサーからの生体反応を明らかにし、ストレス学説を唱えた

入浴とセルフケア(温泉趣味?)

温泉というと、ストレス発散、気分転換には良さそうなものです。ストレス対処の方法としても、身体をリラックスさせてあげることは大切です。日ごろ忙しく働いているビジネスパーソンは、通勤ラッシュから夜遅い時間まで働き、常に緊張を強いられています。この緊張状態は、身体の自律神経の交感神経を優位にさせてしまいます。身体がリラックスしている状態は、副交感神経が優位に働いている状態です。このバランスが崩れてしまうと、夜眠れない、動悸がする、下痢・便秘の症状など、身体に不調をきたしてしまいます。つまり、身体のon/offのコントロールができなくなってしまうということです。

リラックスするためには、良質な睡眠は欠かせません。理想的な入浴は、就寝1~2時間前に入るのが良いといわれています。また、人間は、深部体温が下がると眠くなるということがわかっています。就寝1~2時間前に湯船につかり、体の内部まで温め、入浴後の体温の自然な下降によって、ちょうど寝床につくタイミングで眠気を強くもってくることができます。それにより、寝つきがよくなり、安眠できるということです。

しかし、熱いお湯に肩まで深く入ってしまうと、熱さによって交感神経が優位に働いてしまい、リラックスをすることができません。理想は38~40度のお湯にみぞおちまでつかるのが適切な入り方だといわれています。温泉地へ行くと、限りある時間での中で温泉を楽しみたいと、いつもの入浴より長時間、複数回入ってしまうと、かえって交感神経を優位にさせてしまい、血圧の上昇や疲労を蓄積させてしまいます。微妙に味気ないお話ですが、温泉地で疲労回復するためなら、38~40度のお湯に10分以内の半身浴で十分なようです。ただ、温泉につかる以外にも、外の景色を眺めたり、木々や花々の匂いを嗅いだり、風を感じることはリラックスにつながるため、温泉以外のリラックス方法を知っておくといいのかも知れません。

とあるストレスチェックシステムを提供している会社の社長は、イワナ釣りが趣味で、イワナ釣りの合間に秘湯(いわゆる野湯)に浸かるのも大好きです。日頃の仕事で溜まったストレスを温泉趣味で抜くのが彼の大切なセルフケアの方法になっています。因みに家族の方々は呆れ果てているそうですが…

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高瀬川源流

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奥ピリカ温泉

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大深沢本流

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伝左衛門沢

「今年度の目標は高ストレス者ゼロ」…それはなぜダメ!?

皆さまの会社でも次年度の管理目標を立てなければと考えている人もいるでしょう。社内の担当者は、ストレスチェックの導入に伴い、制度設計、ツールの選択、チェック後のフォローアップなど、大変なご苦労があったかと思います。「今年は導入で大変だったし、来年度こそは本腰入れてやろうか」、そのような会社もあるのではないでしょうか。
意外にも、高ストレス者の面接希望が少なかった、またはいなかったような会社は、「よしよし♪」次年度はメンタルヘルス活動を促進するためにも、社内目標として、「高ストレス者ゼロ」という目標を掲げるところも出てくるかもしれません。

会社では、数値目標を掲げられることがしばしばありますが、ストレスチェックにおける「高ストレス者ゼロ」という目標は良い目標だとは言えません…。それはなぜでしょうか…?ストレスチェックとは、「労働者のメンタルヘルスの未然防止」が目的とされています。もし、会社で「高ストレス者ゼロ」を掲げるとなると、従業員の人たちは、社内の目標に反しないよう、チェック時にわざと良いようにつけようかと考えるようになります。そうなると、表向きには、「高ストレス者はゼロ名」という目標は達成されますが、従業員のメンタルヘルスの未然防止には何の意味もさないこととなります。

高ストレスであろうがなかろうが、従業員がチェックを受け、「この結果はどう解釈すれば良いのだろう?」「どうすれば今よりストレスに強い自分になれるのだろう?」「病院へ行ったほうがいいものなのか?」などの疑問を相談できる場所の設定が必要になると思われます。社内に産業医や保健師、臨床心理士、カウンセラーといった人材がいるところであれば、そのような人材を活用することが望まれます。しかし、多くの会社では、会社の衛生管理者の人たちが窓口となっている場合が多く、なかなか容易なことではありません。

厚生労働省では、こころの耳(https://kokoro.mhlw.go.jp/agency/)というサイトで、専門相談機関・相談窓口を紹介しています。また、外部では産業保健サービスを提供している会社も多く存在しています。従業員の高ストレスを減らすという真の意味で、相談窓口の開設、既にあるところはその稼働の見直しなどを考えてもよいのかも知れません。

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